無敵の持続は本当にキッカリ10秒か

今日のテーマは「無敵」
マリオでいえばスター、カービィでいえばキャンディー、ストⅡでいえば昇竜拳。現実でいえば15歳の時の君。 

さて、DQ10における「無敵」といえば蘇生後のアレだ。盾のアイコンで表示され、持続時間は10秒と言われる。最近は「無敵天使」「無敵ザオ」といったカタチでフィーチャーされているね。

この無敵に関して調べていたら、少しばかり通説に対する疑問点が出てきた。
それはこうである。「無敵は本当にキッカリ10秒間、持続しているだろうか?」

先に書いておきたいのだけど、まだ今日の記事だけではこの疑問への明確な答えは出せていない。ただ、疑念を濃厚にすることはできたと思う。
 

フレームという概念について

 今日のお話のためには「フレーム」という、人によっては聞きなれない概念を使う必要がある。こないだは断りなくコレを使って記事を書いちゃって苦情が出たので、ちゃんと説明するよ。え? そんな苦情を言ってくる人がいるのかって? うん、一人だけいたんだよ。アンいりっていうんだけど。

 フレーム(F)というのは「ゲーム内時間の最小単位」と思ってもらうといい。ゲームの流れを「それ以上細かくできないコマ送りの連なり」と考えた時の「1コマ」にあたるのが「1F」というコトだ。

 そして通常ゲームというのは、現実の1秒間にたいして60Fを持っている。つまり1Fというのは1/60秒である。

 今日のお話のメインである「無敵時間は10秒」という命題は、すなわち「無敵時間は600F」と言い換えることができる。
 

無敵アイコンの表示時間

papezaomegisu 下に挙げる表は、僕が「パペックで無敵ザオループは可能かどうか」を検証していた時、そのパペックの挙動をくだんのフレーム単位で分析したモノだ(10回分)。数字は全てフレームのこと。

 ※スタートは「パペックおよびもう一人の仲間が死亡している」状態から、パペックにザオラルをかけるところ。

移動開始 ザオラル開始 無敵持続
181 500 587
184 500 605
224 500 585
200 501 594
231 500 549
188 500 595
184 500 591
198 501 552
189 500 581
189 500 593

 それぞれの項目は、パペックが蘇生された瞬間(無敵アイコンが付与された時)を1フレーム目と考えたときの、経過フレーム数を示している。

 今日のお話には一番右の「無敵持続」だけが関係するのだが、いちおう説明すると…
「移動開始」というのは、パペックがザオラルのために死者の近くへと移動を開始したフレームのこと。
「ザオラル開始」というのは、パペックが実際にザオラルの詠唱を開始して「〇〇にザオラル」と表示されたフレームのことである。 ※ちなみにこの例では500というのは最速ザオラルが実行されていることを意味している

 これらの項目を検証することで、すばやさを盛ったパペックなら本当にザオループできるかどうか、パペックが計算通りの行動間隔で動いてくれているかどうか、などを確認しようとしていたワケである。結果としてこの検証はバッチリ成功して、パペックによるザオループは可能だという算段が立ったのだ。

…けれども、まさにその時にこそ新たな疑問が湧いたのである。


 ここからが本題。一番右の「無敵持続」という項目を見てほしい。
 これは蘇生されたパペックに付与されていた無敵を示す盾アイコンが最後に表示されていたフレームである。

 フレームの説明のところで言ったように「無敵10秒」とは「600F」のことである。
 しかし無敵アイコンは、ほとんどの場合600Fが経過する前に消失してしまっている。しかも、持続フレーム数が全然安定していないのだ。

 ちなみにこの現象、フィールドのような処理が軽い場所でやろうと、闘戦記のような見るからに重そうな環境でやろうと、同じように起こることを確認している。
 

解釈

 この現象についての捉え方は2つある。

 ひとつは単にアイコンだけが効果よりも先に消えているというもの。
 もうひとつは無敵時間は実際に10秒持続せずに消えているというものだ。

 当然ながら、困ったコトになるのは後者の場合である。天使ループにせよザオループにせよ「無敵は10秒間」という前提に立って計算しているので、これが崩れれば諸々を最初から考え直さなきゃならなくなる。

 普段のことでいうと、DQ10のアイコンはけっこう正確な情報源である。
 たとえばバイキのアイコンについて観察すれば、規定の時間通りに効果切れを予告する点滅がはじまり、既定の時間通りにアイコンが消失し、それと全く同時に攻撃力がもとにもどったことを示すテキストが表示される、などのコトが確認できる。もちろんわずかなFのズレが生じることはあるのだが、描画ラグや通信ラグで説明できる範囲だ。
 悪い効果、マヒなどでも同じだ。アイコンの消失とほぼ同時に移動が可能になる。

 つまり、今回無敵アイコンについて確認した
「本来600Fであるものが、549Fもの早さで消えてしまう」
「しかもその早まり具合がまるで一定ではない(場合によってはちょっと伸びてすらいる)」
というような現象は、ちょっと特異なモノと思われるのだ。

 そして通常はアイコンの持続と効果の持続がほぼ完全に一致しているとすれば、無敵アイコンに関してもそうだと考えるのが自然ではある。

 こうした状況証拠だけからいえば「無敵時間はキッカリ10秒ではないのでは…」という疑念は強まっていかざるをえない。
 

 今日は解釈だけで終わってしまったけれど、目下、実際に無敵が早くに切れてしまっているかどうかの検証をがんばっている。なにせコレを実証するためには無敵が切れていると思しきわずかなフレームに敵の攻撃がピタリと刺さった、ということが客観的にわかる状況を作る必要があるので、ちょっとてこずっているんだ。このコトに興味がある人が僕たち以外にどれほどいるかはわからないが、しばしお待ちいただきたい。